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家ものがたり〜階段編〜

  • ikuko shimada
  • 11月29日
  • 読了時間: 2分

今しがた帰ってきたお兄ちゃんが



靴を脱ぎ捨てるようにしてこちらへやってきた。



トントンと階段を上がってくる。



ree


あれ、ほんとだ。



玄関が言ってたように、今日はちょっと様子がおかしい。



ぼく階段は、毎日家族みんなが必ず通る玄関から



2階のダイニングルーム、さらに3階の子ども部屋へと続く



スラリとのびやかなスタイルの良さが自慢。



このごろ、小さな子どもたちが来ることも多いから



がらにもなく白いネットなんかまとっちゃってて。



でも意外と似合ってると思ってる!



ree


でね。



僕はね、足音でみんなの機嫌がわかるんだ。



リズムが違うのよね。



弾んでる時は、心も踊ってる。



重く鈍い時は、心は沈んでる。



今日のお兄ちゃん、なんかあったね、やっぱり。



疲れてるのかな。



トントン、トン、トン。



足音を確かめる。



元気ないね、やっぱり。



足の裏くすぐっちゃう?!



余計なことするなって



怒られるかも。



そんなこと考えていたら



あっという間に3階の自分の部屋に着いちゃった。



「なにやってるのぉ」とリビングルームからつっこまれた。



ごめん、、、



あれだけ玄関から言われてたのにね。



と、見下ろすと



玄関は



「お兄ちゃんの新しいスニーカーがかっこいい!」



とかはしゃいでる。



あら、確かにめちゃくちゃかっこいいじゃん!



わーお兄ちゃん、これどこのスニーカー?



叫んでみたけど、もう部屋のドアはバタン。



キッチンとリビングルームは



やれやれと目を合わせ、あきれるしかなかった。



おわり


       

       〜次に続く〜


 
 
 

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by karf

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