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  • lsouvge23

自分の持っている「環境をできる限り見せる」子育て

生まれたばかりの子どもは、自分で環境を選ぶことはできません。

子どもたちがまだ幼い頃、夫婦で話したことがあります。

私たちは親としての役目は?彼らに対して何ができるのか?

さんざん考えましたが、今さらできてないことはできないわけで。


「できることは限られているね。いま自分たちの持ってる環境を、できる範囲でできる限り見せることくらいだね」と。


あくまでも「できる範囲」なのです。


土日にお休みを取れる仕事ではなかったので、出かけるのはもっぱら平日。どこに行くにも仕事をからませることが多く、家族で週末グランピングやお正月にハワイでのんびりなどとはまるで縁遠い生活でした。

未就学児の頃は、仕事で海外の買い付けに毎年のように付き合ってもらったこともあります。子どもにとっては、決して楽しいことではなかったと思うのですが、、、、人に預けていくわけにもいかず、、、でした。


私たちの精一杯は、平日の混んでいない場所で遊べるとか、お正月はパパの実家に帰省していとこ達とワイワイ賑やかに過ごすとか。夏休みにLAに住む姉夫婦の家に家族で押しかけ、そこで自由そうに暮らしているおもしろい人たちとBBQをすること、などでした。


不思議とまわりには、この人何してる人?と思うような大人が多く、スーツをビシッと来て毎日時間通りに会社に行っている人がいない環境で2人は育ちました。そのせいか長男はネクタイをしている人を見ると見慣れない服のように見えたのでしょうか、怖がっていつも泣きそうになっていました。

今もそうですが、私たちのまわりには常識にとらわれず自分の考えでやりたい事をやってる人が多い気がします。


さて今までのお話は、子ども達がまだ親の都合で振り回されていた頃の話です。


やがて小学生になり、子どもの好奇心が自発的に具体的に芽生えてきたら「やりたい」と言ったことは、まずすぐにやってもらいました。


次男は好奇心の塊でしたので、次々と「あれやりたい!これやりたい!」


舞台を見たいといえば当日券を求めにすぐに出かて行き、ゲームショーやらアニメのイベントなど、それはもういっぱい一緒に出かけて行きました。



長男は、早くから好きなサッカーに出会いましたので、日曜日の試合のたび応援に駆けつけ、代表の試合や海外チームの試合も見に行きました。

セリエAミランが来日した時も知人をたどり、少々お高いチケットを入手。


子どもの喜ぶ顔見たさに親はなぜこんなにも奔走するのでしょうか?!笑

今度は親の私が振り回される番でしたね。


それでもそれまで全く見ようともしなかった世界に触れ、そこに関わる人たちを知り、狭かった視界がかなり広がりました。私にとっては子どもを通してさまざまな業界や環境を見ることができた楽しい時期でもあったのですね。

ここで得たものが後に仕事にもとても役立つことになるのです。これは大きな副産物となっています。


がしかし当時、周りの人からはさんざんな言われよう。


そんなに子どもに振り回されてどうするの?

言いなりじゃん。

思い通りにならないことも教えるべき。

全てが子どものためで、自分がないね。

なんでそこまでする⁈


心配の声は多かったです。


時間もお金も限られています。

体力的にももちろんキツかった時もあります。


でも、当時は彼らの「やりたい」をさえぎることの方が怖かった。


やりたいことをやらせる。

やらせない。


行きたい所に一緒に行く。

行かない。


小学生くらいの頃は、どうするかはまだ親の判断です。


もしもダメと言われれば、たぶん彼らは「わかった」と言ってすぐに諦めていたかもしれません。少しは文句を言ったかもしれませんが、おそらくチェっとか言ってぷんぷんする程度だったかもしれません。


が、その環境を見せるか、見せないか。

私の気分や判断が「この人の人生を大きく左右することになるかもしれない」と思うと、とても重大な事のように思えて「自分はそこまで彼らの未来に責任を持つ自信がない」と真剣に感じていたのです。


子どものやりたいことに反対する人がいますが、自信があるのだなと感心します。反対して後で「あの時お母さんが反対したせいでやらなかった」と言われたくなかったですし、子どもの可能性を狭めてしまうことになるようで本当に怖かったのです。




次男は、雑誌のインタビューで「あなたにとってヒーローとは?」という問いに「母」と答えていました笑


その理由は、「子どもの頃なんでも言うことを叶えてくれたから」って笑 



こんな環境で、息子2人はどういう大人になったのか。


彼らは大概のことは何とかなると思うようになり、それを実現すべく行動する大人にはなっています。あまり遮ることをしなかったせいか、好奇心は今も旺盛です。まだまだ2人ともこれからではありますが、やりたいことを自分なりに考えてやっているようにみえます。


それぞれ異なった環境で育っていく子どもたち。


ここで大切なのは「環境は見せるだけ」です。

あれやこれや口出ししたり先回りしたりして干渉することは、せっかくの子どもが学ぶチャンスを奪ってしまうことにもなりかねません。


やってみてどうかの判断はもはや親の役目ではないように感じています。


彼らが自分で考えつかんんだものは、もう彼らのものであり、結果はどうであれ、それはこれからを生き抜く上でかけがえのないものになっていけばいいなと。



「きっといいようになるよね!」



心の中での応援は、いつでも惜しみなくしていますけどね。



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