息子がパルクールやってます。というと必ず聞かれることがあります。
「お母さん、心配じゃないですか!?」
これはほぼ99%の方が質問してきます。
お母さんの答えは、「そんなことあまり考えたことないです」です。
そもそもパルクールはトレーニングなので、危険ではないという認識でいます。
息子が15歳でパルクールに出会ってから、毎日毎日どんどん変わっていく彼をみるのが楽しみでしかたなかったです。
身体を動かしていると、人ってこんなに変わるんだな強く思いました。
身体を動かすと脳が変わる。
脳が変わるから行動が変わる。
行動が変わると環境が変わる。
環境が変わると考え方が変わっていきます。
まず、彼は自分自身をとても肯定するようになりました。
昨日できなかった動きが、今日できるようになったり、どうやったらできるようになるんだろう?と考えに集中する毎日。
練習から帰ってくると、海外の有名トレーサーのパルクール動画を見て研究。自分の動画と比べて明日の練習の準備をします。
これが勉強だったら、この人有名大に合格するなと思ったほど、毎日の練習と予習復習にかける集中力と時間量がすごかったです(笑)
こんな積み重ねの答えを身体が感じるのでしょう。
ただいま〜っと意気揚々と帰ってくる彼のたたずまいや雰囲気がぜんぜん違ってきて、やること話すことが自信に満ちて力強いものになっていきました。
日常生活にもそれは現れてきました。
こちらがなにを言っても「大丈夫!」きっぱりと断言されると「ああ、そうですか」と言うしかないくらい気迫があったのを思い出します。
パルクールは身体を使うフィジカルなイメージですが、実はとても頭を使う創造性、芸術性の高いものだと思っています。
この壁をどうやって使おうか、この段差をどう越えようかと常に動きながら次の動作を考えているので、頭は常にフル回転しています。
LAに行った時、UCLAで練習するというので、撮影も兼ねて一度だけ練習に同行した事があるのですが、あまりにも集中していて話しかけるのをためらう程でした。
当時、こんなにどんどんいい方向に変わって行く彼を目の前にして、「心配」の2文字は
一番かけ離れたところにあったと思います。
パルクールはもともと人の持っている心体の可能性を引き出す運動だと感じています。
スポーツも、身体を動かすのは同じなのですが、そこには、動きに制限がかかってきます。
中には、普段使わないような動作をしたり道具をうまく使うスキルが要求されることも多いと思いますが、パルクールは道具を使わないので、制限がありません。動物的な自然な動きが基本なので、身体への負担がスポーツと違うなと思ってます。
制限がない。
それが彼にハマったのだと思います。
こうしなさいというルールがありませんし、こうしたらダメということもないのです。
自由でなんでもやっていい!
でもなんでもありだから自分で考えないと行動できないんですよね。
お母さんからみたパルクールはこんな印象なのです。
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